第46回日本分子生物学会年会にてシンポジウムを開催しました。

第46回日本分子生物学会年会にて「様々な性染色体からせまる性の消滅回避機構
Mechanisms of avoiding sex extinction approaching from a variety of sex chromosomes」と題したシンポジウムを開催しました。領域メンバーの阿部と風間がオーガナイザーとなり、桂が講演を行いました。7名の演者がそれぞれ、トゲネズミ、フグ、ホウレンソウ、ツチガエル、ソバ、マウス、酵母、といった多彩な研究材料を用いた研究成果を発表されたのが特徴的で、改めて性決定様式の多様性を感じました。演者の皆様には素晴らしい発表をしていただいたことに心より感謝申し上げます。また今回、性染色体を研究している方にとどまらず、多くの聴衆の方々にご来場いただけたことは、「性」という研究領域の持つ魅力を表しているのだと思います。今後も領域メンバー一丸となって、生物が性を維持する機構を明らかにしていきたいと考えております。 (2023年12月8日)

・Y染⾊体を失いながらもオスが⽣まれる哺乳類種の性決定メカニズム
 黒岩 ⿇⾥ 1
( 1. 北⼤‧理 )

・性決定遺伝⼦コンプレックスの頻繁な転座が性染⾊体の急速な置換をもたらす
 菊池 潔 1 カビール アハマド 1 家⽥ 梨櫻 1 遠藤 詩織 1 細⾕ 将 1
( 1. 東⼤‧⽔産実験所 )

・ホウレンソウから⾒出される多様な性表現型
 ⼩野寺 康之 1 平川 英樹 2 豊⽥ 敦 3 ⽥中 啓介 4 パチャキル バビル 5
( 1. 北⼤‧院農 2. かずさDNA研究所 3. 国⽴遺伝学研究所 4. 情報⼤‧総合情報学部 5. 東京農⼤ )

・性染⾊体の⼊れ替わり現象の解明に向けて―XY染⾊体とZW染⾊体を同⼀種内にもつ⽇本⽣息のツ
 チガエルを例にー
 桂 有加⼦ 1
( 1. 京⼤‧ヒト研 )

・ヘミザイガスなゲノム領域によるソバ⼆花柱性の制御 ー古典的なSuper geneモデルじゃなかっ
たですー
 安井 康夫 1 ⽵島 亮⾺ 2 フォーセット ジェフリ 3 松井 勝弘 2 ⽔野 信之 2 松本 ⼤⽣ 4 平川 英樹 5 ⽩澤 健太 5 ⼤⽥ ⻯也 6
( 1. 京⼤‧院農‧応⽤⽣物科学 2. 農研機構‧作物研 3. 理研‧数理創造プログラム 4. 福井県⽴⼤‧院農 5. かずさDNA研究所6. 総研⼤‧統合進化科学研究センター )

・Y染⾊体上遺伝⼦UTYによる転写調節機構がヒト胚発⽣を制御する
 秋⼭ 智彦 1
( 1. 横市⼤‧医‧分⼦⽣物学 )

・Cas9ニッケース誘導型縦列反復構造伸⻑法BiTRExの応⽤を考える
 武居 宏明 1 岡⽥ 悟 1 伊藤 隆司 1
( 1. 九⼤‧院医‧医化学 )