野澤班 長澤ジョディ彩学部4年生(当時)らの研究成果がRIKEN Accelerator Progress Reportに掲載されました。

野澤班の長澤ジョディ彩(当時学部4年生)らは、ネオ性染色体という起源の新しい性染色体を持つミランダショウジョウバエ(Drosophila miranda)のオスに重イオンビームを照射し、ネオY染色体に大規模な欠失をもつオスを作出する方法について報告しました(リンク)。この研究は、昨年小川雅文大学院生(当時)が発表した成果(リンク)の続報ともいえるもので、10~50 Gyのアルゴンイオンビームを照射することで、ついにネオY染色体に約100 kbp~約13 Mbpにも及ぶ大規模な欠失をもつオスを得ることに成功しました。この技術は、今後ネオ性染色体に作用する遺伝子量補償の進化機構を探るうえで非常に重要な結果となります。また、ショウジョウバエにおける性染色体サイクルを実証する上で重要な技術的基盤となります。なお、本研究は、もともと風間班との技術連携から始まったもので、領域内連携の成果のひとつとしても重要なものであると考えています。