風間班 ナデシコの両生花の雌花と違いに関する論文を発表しました。

 風間班のSanjaya研究員、風間班員らは、両生花を咲かせる個体と雄ずいが不完全な雌花を咲かせる個体とが別々に存在するナデシコにおいて、両生花と雌花との発達の違いを詳細に調べました。その結果、雌花と両生花との違いは葯の発達過程に顕著になることを明らかにしました。雌花の葯では、初期の花粉の発達が両生花の葯よりも遅れ、花粉の前駆細胞である小胞子はつくりますが、その後小胞子が縮小して消失し、花粉はできませんでした。 

 本領域では、ナデシコを用いたヒロハノマンテマの性決定機構の研究が計画されており、本論文で明らかにしたナデシコの詳細な花の発達過程の記述は今後の研究推進に大きく役立ちます。

https://doi.org/10.1508/cytologia.88.265